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ロアッソ熊本公式サイト

このページは2006年、2007年にロッソがJFLで戦ったときのページです。今後の参考のために残しておきます。

Jへの最終関門、JFL

このページではJ2参入への道、つまりJFLの戦いを検証します。

JFLはシステム的には18チームのホーム&アウェイのリーグ戦ということでJ1と同じです。計34試合の長丁場です。

J2への道

では、ここでJ2参入の条件を確認しておきましょう。
J2への入会はJリーグ規約第20条で以下のように定められています。

第20条〔入 会〕
  1. Jリーグは,次の条件を満たす日本フットボールリーグ(JFL)加盟クラブをJ2会員として入会させることができる.
    1. 準加盟クラブとしての相当期間におよぶ活動実績において,理事会からJ2会員としての適性が認められたこと
    2. 第19条の2 第1号から第5号までの要件を具備すること.
    3. JFLにおける年間順位が,4位以内であること。だだしこれは,将来J2会員数が所定の数(現段階では18を想定)に達するまでの暫定的な定めとする*1
    4. 入会直前年度までに,ファンクラブや後援会などの安定的な支援組織を整備すること
    5. 入会直前年度のJFLのリーグ戦における1試合平均観客数が,原則として3,000人以上であること
    6. 入会直前年度に,法人に常勤役員がおり,かつ常勤社員が3人以上いること
    7. 入会直前年度における年間事業収入が1.5億円程度になると,合理的に推測できること
まず、準加盟クラブでなくてはJ2に入れません。これは後述します。また、2〜7の条件のうち、4、6、7についてはロッソはKyuリーグ時代からクリアできていました。

2の条件「第19条の2 第1号から第5号までの要件を具備」というのは何のことかというと、以下の5つです。

  1. 法人の設立(公益法人or株式会社)
  2. プロA契約選手5名
  3. ユース、ジュニアユースのいずれかがあること
  4. ホームスタジアムの確保
  5. S級ライセンス監督およびその他有資格コーチ
ロッソ熊本は法人は株式会社アスリートクラブ熊本を2004/12/21に設立済み、プロA契約選手は現状正確にはわかりませんが問題はないでしょう、ユース・ジュニアユースはジュニアユースを2006年4月に設立、ホームスタジアムは問題なし、S級の監督等も問題なし、ということで、この条件は全てクリアということでよさそうです。

なお、法人は設立後1年以上の経過が必要ですが、これはすでに一年経過していますので問題ありません。

残るは「JFLにおける年間順位が,4位以内であること」と「1試合平均観客数が,原則として3,000人以上」の2つになります。これはその年の努力次第です。

*1:2007年2月の理事会で原則2位以内が4位以内になりました

準加盟と入会条件

2006年からJ入会には準加盟という制度が出来ました。これについてまとめておきます。
まず、J2に上がろうとするクラブは準加盟クラブにならなくてはなりません。これは以下の条件を満たし申請します。

  • 法人を設立していること
  • ホームスタジアムの確保
  • 自治体が支援姿勢を文書で示す
  • 健全な財政の確保
ロッソは2006/6/24に準加盟申請を行いました。その後、J2入会の審査を行い2006/8/15に晴れて正式に準加盟クラブとなりました。準加盟制度が始まって最初に認められたのがロッソです。

また、Jリーグ将来構想委員会は2006年3月9日に第一回報告を行い、その中でJ2入会基準の明確化を行いました。これは上のJリーグ規約の条件をさらに詳細に述べたものです。
上の条件以外を上げてみます。

  • 予算規模は入会前年度に年間1.5億円程度、入会年度に年間3億円程度、その後速やかに5億程度
  • J2入会は原則として準加盟から1年後
  • ホームスタジアムは1万席以上(芝生席は数えない)。個席5000席以上。貴賓席等も必要。天然芝、一定以上の照明、放送設備。
ロッソは2006年J加盟審査時にはどの条件もクリアしています。

やはり、残るは「JFL4位以内」「平均観客数3000人以上」の2つということです。

ロッソのライバル達

ロッソ熊本がJFLで戦うチームはいずれも強豪であり、簡単に勝てる相手ではありません。多数の強豪アマチュアチームがいるJFLですが、ロッソと同じくJを目指すチームをもちろん存在しています。

まず、栃木SC。2005年に一時はJFL首位に立つなど成績好調を受けてJ参入を表明しました。2007年2月に準加盟が認められ、プロ選手も補強。ロッソと共に2008年のJ2入りを目指します。

続いてFC岐阜。2007年からJFLに昇格したチームですが、予算規模も2億以上とロッソ並みに大きく、早期のJ参入が期待されるチームです。2007年2月の準加盟は継続審議となったものの3月に条件付きながら認められています。

また、SC鳥取も法人化、プロ化を行い、2007年2月に準加盟が認められました。

来年2008年にJ2に参入するための準加盟を満たした(満たすと予想される)チームは上の4つです。この4チームがJ昇格を争います。

そのほか、将来的にJを目指すチームとして忘れてはならないのがロッソのKyuリーグからのライバルであるFC琉球です。沖縄でかなりの観客動員を集めており、地力があるチームです。

アマチュアの強豪達

JFLではJを目指すチームの他に企業チーム・大学チームなどのアマチュアチームが存在しており、しかも強豪です。それらのチームを見てみます。

まずは門番の異名を持つHonda FC。昨年優勝のチームです。長年JFL王者として君臨しています。今年も戦力ダウンはそれほどないようですが、肝心の監督がかわってしまいました。それがどう影響するか。

そして、YKK APとアローズ北陸の富山勢。YKK APは2006年4位、2005年2位の強豪です。アローズ北陸は北陸電力のチームで2006年は8位でしたが2005年は3位と力があります。この2チームはアマチームながらプロ契約の選手も抱えています。

昨年強さを見せたは佐川急便勢。今年は2位佐川急便東京と3位佐川急便大阪が合併。佐川急便SCとして新たなスタートを切ります。抜けた選手も多く実力は未知数ですが強豪なのは確かです。

また、横河武蔵野FCはアマではありますが、企業チームではないクラブチーム。昨年はロッソに次ぐ6位で、今年はNPO法人化してより強化を狙っています。

他にもジェフの下部チームである「ジェフリザーブズ」や大学の昨年優勝チーム「流通経済大学」など強豪チームが揃っています。これらのチームを押しのけ4位以内に入るのは至難の業と言えるでしょう。

4位以内の見通し

ロッソは2006年に森川拓巳、高橋泰など有力な補強を行いましたが、それでも開幕前の予想としては2位以内は厳しく、中位ぐらいなのでは、と思われていました。しかし、予想以上に前半は好調で一時は首位をうかがう勢いでしたが、後半に失速し、結局5位でした。

2007年はFC岐阜が昇格、栃木SCも予算アップ、SC鳥取のプロ化などでより厳しい戦いが予想されていましたが2位以内が4位以内となったためロッソの見通しも以前よりは明るくなりました。しかし、厳しい戦いであることに変わりはありません。

ロッソの場合、それ以外の条件は整っています。JFLで4位以内に入り、観客動員数も3000人以上をキープし続けることが出来れば確実にJ2入りが出来るわけですから是非、勝ってJ2入りしてほしいです。

追記:2007/11/11、ロッソ熊本は4位以内を確定しました。また、平均観客動員数3000人以上も確定しました。